序 章 幕・薩・琉三者関係にみる日琉関係
1 古琉球から近世琉球へ
2 研究史 —— 琉球の地位にかかわる3つの潮流
3 本書の立場 —— 幕・薩・琉の政治的力学の重視
4 本書の課題 —— 三者関係からみる近世日琉関係
5 本書の分析視角 —— 日朝関係と薩摩藩政
6 構 成
第Ⅰ部 琉球使節の実相
第1章 琉球使節の成立
はじめに
1 「附庸」の確定 —— 寛永11年の琉球高をめぐる動向
2 寛永21年の江戸上りに向けた先例調査
3 寛永21年の江戸上り ——「異国」の確定
おわりに
第2章 後水尾上皇・明正天皇の前で奏楽した琉球人
はじめに
1 先行学説の検証
2 寛永13年の御前奏楽
おわりに
第3章 琉球使節にかかわる大名課役
—— 淀川での川御座船の馳走
はじめに
1 課役大名の復元と分析
2 課役の実現過程
おわりに —— 琉球船役の特質
第4章 天保3年琉球使節の淀川通航
——『儀衛正日記』より
はじめに
1 「立」の意味合い
2 大坂の蔵屋敷に至るまで
3 淀川の遡上
おわりに
第Ⅱ部 近世日本からみた琉球の地位
第5章 唐船の薩摩着岸禁止
はじめに
1 慶長11~元和2年の薩摩における唐船貿易
2 家光政権期の唐船警戒
3 寛永11年5月29日付島津家久宛老中奉書の背景
おわりに
第6章 海禁政策は琉球を対象とするか
はじめに
1 琉球へ波及したキリシタン禁制
2 薩摩と琉球を往来する人々
3 琉球を通じた物資の出入り
おわりに
第7章 朝鮮・琉球国の相対的地位の変遷と確定
はじめに
1 室町~江戸初期の中央政権による朝鮮・琉球国の位置づけ
2 寛永末年に確定した朝鮮国と琉球国の序列
おわりに
第8章 渡辺善右衛門にみる「異国」使節への馳走
はじめに
1 渡辺が目にした朝鮮信使
2 琉球使節との比べ見
おわりに
第Ⅲ部 薩摩藩政の中の琉球
第9章 伊勢貞昌の政治と学問
はじめに
1 島津家の親族として
2 天道・仁道にもとづく当主指南
3 琉球高の披露にみる政治手腕
おわりに
第10章 「附庸」の語感
はじめに
1 「嘉吉附庸」説
2 「附庸」の語感
おわりに
第11章 幕薩琉関係における泡盛
はじめに
1 献上における初出
2 諸史料にみる「泡盛」
3 泡盛の由来
4 「焼酎」「琉球酒」から「泡盛」へ
5 島津氏が泡盛を献上した意図
おわりに
第12章 島津氏の参勤に対する大坂「船除」
はじめに
1 島津氏の参勤
2 「船除」再開一件
3 与力が語る「船除」再開の経緯・意義
おわりに
第13章 宝永・正徳期の幕薩琉関係
はじめに
1 宝永・正徳期に至る道程
2 宝永7年の琉球使節にみる薩摩藩の論理
3 正徳期の中山王と薩摩藩
おわりに
終 章 「附庸」と「異国」の時代
1 近世琉球の地位の確定
2 江戸幕府の対外政策と琉球支配
3 「附庸」と「異国」の総体的把握
4 朝鮮に比べたときの琉球の地位
5 日本型華夷意識/秩序と琉球
6 前後の時期との連続・断絶
· · · · · · (
收起)
2 有用 秋山雪見🍁 2024-09-09 04:00:36 福建
既有不少前沿性的观点,也是目前关于近世日琉关系史的若干论点入门参考,用的框架还是荒野泰典的,也呼应了池内敏的研究,因此两大视点是日朝关系与萨摩藩政。对近几十年的近世日琉关系史中的诸学术史问题做出了梳理,连接起了研究史上的三大方向:荒野泰典、纸屋敦之、丰见山和行的诸论点,主要着眼于近世幕藩制与外交地位,关于宽永的两次使节部分值得细细思考。
1 有用 Elise 2024-07-19 00:51:40 英国
序章和终章写得非常精彩,写法值得借鉴。其余章节参差不齐,整体来说更像是论文集。不过,不可否认这本书是琉球新生代研究者的代表作。
0 有用 Hakumo 2024-07-20 02:50:43 天津
的确是头尾精彩,尤其是终章,写得太漂亮了。华夷型秩序、异国/附庸转换几个部分太有启发了。